「カシオペヤ座RZ星のδ_Sct振動の発見」

 1997年11月18日、数年に1度というようなベストな測光夜。
岡山市の大倉信雄氏と私はカシオペヤ座RZ星の同時測光に成功した。
二人の測光結果をグラフに示すと、図1のようになった。


 RZ−Casは、主極小時の変光パターンが不規則で、 次に示す皆既食的なフラットボトムや部分食的なV字型や その中間の斜めフラットなどのいろいろなタイプが見られ、 西はりま天文台の鳴沢真也氏は「怪奇食」として、その 解明を目指していた。  今回の2人の観測で、斜めフラットの変光が確認され、 さらに食の前後の微妙な変光もぴったりと一致したため、 観測誤差ではなく、リアルな現象であることが確認された。 フラットボトム             フラットボトム            V字型















 RZ−Casの測光キャンペーンは1995年に鳴沢氏の提案で
始められた。
1997年に赤澤・大倉が加わりその後、全国で約10名のアマチュアが
キャンペーンに参加した。

 極小の前後の微妙な変化がリアルであることから、大島修氏が周期解析を
行い、約22分の振動を検出した。
また、主極小の理論光度曲線と22分のδ−Sct振動を、位相をずらし
ながら合成すると、実際の主極小において観測される、「フラットボトム」
や「斜めフラット」や「V字型」等の変光パターンを再現できる事がわかった。

また、食外での高精度測光観測により、同じ周期の振動を検出することができた。

                  ( Ohshima et al.1998  &  鳴沢他1998 )


 その後、1998〜99年にかけて、我々の他に、ハンガリー、カナダ
の観測者を加え、三カ国間の国際共同観測を行った。

このページは以下のURLを参考に作成しました。
( http://www.nhao.go.jp/~narusawa/rzcas03.htlm )




                       	

H.Akazawa

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