冷却CCDカメラによる系外惑星のトランジット 


TrES-3のトランジット  2008.08.11 C14+ST9

 系外惑星のトランジット観測とは

 太陽以外の恒星で、周囲を惑星が回っている天体を
見つける観測の1つです。地球から見て、恒星の周りを
回る惑星が、恒星の前を通過したときに、その恒星が
ほんのわずか暗くなります。このときの明るさの変化を
とらえるのがトランジット観測です。

 船穂天文台では、ハワイのすばる望遠鏡で見つけた
系外惑星の候補星を精密測光して、トランジットを
とらえるフォローアップ観測と、Transit Timing 
Variation(TTV)観測を行っています。
 TTVというのは惑星が二つ以上存在した場合、
トランジットの間隔が変化する現象です。これにより、
第2の惑星の存在を探すことができます。





TrES-3
 ヘルクレス座の12.4等星
 トランジットにより、約0.027等暗くなる。

観測に使った望遠鏡
 口径0.355m   焦点距離2.46m   
 冷却CCD SBIG ST9-XE



HD189733のトランジット  2010.06.05
C8+ST9-XE no filter,C11+ST9-XEI Rc filter

























TrES-3のトランジット2008.07.25 C11+ST9

観測に使用した望遠鏡
左 C14 口径0.355m SC      右 C11 口径0.28m SC

























トランジット初観測

 2007年に新しい冷却CCDカメラを導入して、系外惑星のトランジット観測を
始めました。最初はテスト観測としてトランジットが予報されているHD189733の
トランジットを観測し、減光が捉えられるかどうかを確かめました。


HD189733
 こぎつね座M27のすぐ東にある7.7等星
 トランジットにより、約0.03等暗くなる。

観測に使った望遠鏡
 口径0.12m   焦点距離0.60m   
 冷却CCD SBIG ST9-XE

HD189733のトランジット                  望遠鏡システム 0.12m F5






















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