8 そぼQ そぼくな質問 こんにちわ、私の腹が立つ話を聞いてください。 2003年3月15日 2003年版へ戻る
そぼQ コラム 日本の若者も、捨てたモンじゃねぇ!
そぼQ インフォメーション

≪そぼQ そぼくな質問≫
質問:ピアノ教師 さん
こんにちわ、私の腹が立つ話を聞いてください。
グループレッスンから変わってきた子(小学生)のことです。

楽譜にはすべてドレミを書いており(母親が書く)、子供はカタカナを見て弾いていました。
弾き方も、初めから終わりまでたらたらと弾き、指使いも何もメチャクチャでした。
消すように注意をすると、「グループの先生は、ドレミを書いて練習しなさい…と言った。」と母親が言いますし、
弾き方を説明して途中から弾くように言うと、頭の部分からしか弾こうとしません。
頭からしか、弾けなかったのです。

グループレッスンでは、CDを聞いて曲を覚えてから弾いていたそうです。
リズムもひどいので、細かく教えてから もう1回練習してくるように言うと、泣き出します。
母親は、「ウチの子はよく練習するし上手なのに、どうして1回で◎をくれないのですか。」と怒ります。
良いところは誉めていましたが、チヤホヤと過保護に育っていたようで、ワガママで苦労しました。
「ウチの子のレベルはどのくらいですか?」ともよく聞かれました。
(しっかりと下の下のレベルです…と、何度言いたかったことか。)
その上、「ドレミを書かないとレッスンの曲は進まないし、子供もイヤになってきています。」と言う。
ヒステリックに、延々と電話でクレームをつけてきます。

私としては、『後で困らないように基本だけはかっちりとしてあげたい。』と思っていましたし、母親にも伝えていました。
本当は止めて欲しかったけれど、私の方から言うと怖いことになりそうなので我慢していました。
「先生が怖いから、レッスンに行きたくないと言っています。」と、先日電話がかかってきて やめてくれました。
ヤッター! と思わずVサイン。
私のやり方、間違っていますか?

回答者:そぼQさん
最近は、この母子のようなタイプが増えてきとるのは 事実じゃ。
“ウチの子はオリコウさん・ウチの子は何でもよくできる” な〜んて……世間のレベルをよう知らん。
ほんまに大変じゃッたろう…とお察しするでぇ。

ドレミを書いて弾いてきてくれる人は、指導者にとっては、これほどラクチンなことはねぇ。
何も教えんでも、勝手に弾いてくれるもんな。
まして、どねぇにヘタクソに弾こうが、リズムがメチャクチャであろうが、ちょっとチェックだけしといて◎をつけ、
“お上手、お上手” と、ニコッと笑うて 飴玉1つ与えときゃエエんじゃから、こねぇに楽なこた〜ねえわなぁ。
上手になろうが、なるまいが、後は野となれ山となれじゃ。
これが優しい先生・良い先生の代名詞と思うとる人も案外多いし、こんな先生も けっこう多いということじゃ。
誉めることも必要じゃけど、誉めすぎは仇になる…というのが分かっとらんのじゃなぁ。

『基本(土台)はキッチリと』 これは何をするにも、当てはまる。
“3匹のこぶた” にもしっかりと書いてある。
“アリとキリギリス” では、努力した者が報われると解いておるし、
“水戸黄門” では、人生楽ありゃ苦もあるさ〜挫けりゃ誰かが先に行く〜 と歌っておる。
最初楽をして後で泣くか、その反対を選ぶかは、それぞれの自由。

ここで提案じゃ。
今後こういう生徒さんがきたら、お仕事と割り切って、世間でいう優しい先生・良い先生を演じたらエエ。
悪口を言われんように、鏡の前で最上の笑顔を練習しとけ〜や。
ベンチャラ言うて、ゴマすっときゃ〜ええ。

ハッハッハッ、冗談 冗談。 あんたの性格じゃったら 恐らくできんと思うけどな。
少しは溜飲下がったかいな?
野良犬が迷い込んできて、庭を荒らして逃げていったと思や〜エエが。塩でも まいときな。
あんたの考えとるマトモな生徒さんが来たら、あんたの指導方針でレッスンすりゃ〜ええが。
まあ、気ばってや。



≪そぼQコラム≫   [日本の若者も、捨てたモンじゃねぇ!]

『あざみノ会』の先生の、怖くて嬉しかった話を紹介しようか。
4日前のできごとじゃ。

朝8時30分頃、車で出かけた時の話。
ウィンカーを出し右折しかけた時、交差点のど真ん中で、スコッと止まってしまったそうな。
電気系統が全く作動せず、立ち往生。
朝のラッシュにかかっておったので、忙しいのじゃろう、誰も見向きもしてくれん。
近くに警察署があるので、110番をしようと思ったらしい。

たまたま車で通りかかった若者(男性)2人が、“どうしたん?”と声をかけてくれた。
重〜い車を2人が押して、飲食店の駐車場まで移動してくれた。
「正に、地獄に仏とお釈迦様が現れたようじゃった。」と言うとったで。
お礼をしたいから…と相手の名前を聞いたが、“そんなんエエよ。”と立ち去ったらしい。
“そこの現場に来とるから…”という言葉を頼りに、翌日・翌々日 2人を捜したが見つからんかったそうじゃ。

車検はこの間すんだばかりじゃし、しょっちゅう点検はしとる車じゃったという。
車屋さんがすぐきてくれて修理も完了したが、原因は不明で、コンピュータの異常じゃったらしい。

もしスピードが出とる時 こねぇな事が起きたら、追突されて事故っとったと思うし、他人様を巻き込んだかも知れん。
後で考えたら、“よくも あれだけですんだもんだ”と先生、震えがきたらしい。
結構な修理代を払うたらしいが、不幸中の幸いじゃったと思うで。ヨカッタ!ヨカッタ!
日本にも こねえに親切で頼もしい若者がおったんかと思うと、ホンマ、そぼQも嬉しゅうなったよ。