脱脂大豆とは?

●左が大豆、右が脱脂大豆です。見かけはコーンフレークそっくり。大豆は15〜20%程度の油脂分を含みます。サラダオイルの原料油を採るために、ローラーでペシャンコにして、ヘキサンという溶媒で油分を全部抜き取ります。残ったのが脱脂大豆で、油に溶ける成分はほとんどなくなっています。
しかし、醤油のうまみの素となるタンパク質はそのままです。昔の醤油はすべて丸大豆で造り、醸造中に浮いてきた油分は、変質が進んで使えないので捨てていました。製油屋さんのいらないものは、醤油屋の宝ということで、大豆のすべてを生かしているのです。めざせ循環型社会。

ただし、昔の醤油(丸大豆醤油)のいい点は、大豆に含まれる脂肪酸グリセリンエステル由来のグリセリンが、醤油に甘みを加え、醤油がまろやかになると言われています。

西山醤油店では平成12年からアメリカ産非遺伝子組み換え大豆(Non-GMO)に切り替えました。2年以上熟成させるため、製品の出荷は平成14年以降となります。お値段据え置き 
豆腐などのようにタンパク質が製品中に残るものと異なり、醤油の場合は、微生物により、ペプチド、アミノ酸のレベルまで分解されて安全、と言うのが醤油業界、農林水産省、厚生労働省の一致した見解で、私もそう考えています。
しかしながら、お客様の口に入るものを造る者として、万が一を考えて切り替えたわけです。個人的な趣味もあります。農水省、厚生労働省はどうも...。