線に内在する力に戻る
感覚の分析 エルンスト・マッハ著 須藤吾之助、広松渉訳 法政大学出版局
P93
図形は、相似の位置におかれ、従って、相対する方向がすべて平行ないしは、
相等である場合にはじめて視覚的に相似となる。感覚にとって方向が大切なことは、
明らかである。図形の生理学的・視覚的な相似性を特徴づける相等しい空間感覚を
規制するのは、方向の相等性なのである。
P97
同じ大きさと同じ方向とは同じ空間感覚を解発し、正中面に関して対称な方向は
相似の空間感覚を解発する。****
同じ空間図形を向きを変えずに反復すると、同一空間感覚の反復を生ずる。
(これら合同な図形の)相対応する点を結んで出来る線は斉一な方向を有し
同一の空間感覚を解発する。幾何学的に相似な図形を同じ向きに並列した
場合でさえも、やはり同様な関係がなりたつ。
P100
その後現れたアーノルド・エムチの論文「美的諸形式の数学的原理」
に注意を促しておきたい。彼は一連の形態が一定の幾何学的原理に服せし
められると、協働して美的印象を喚起するという興味深い例を挙げている。
”一定の確固たる規則に従った創作は美的効果をあげるということ”
同時に、私は次の点を強調しておいたし、ここでもあらためて強調しておきたい。
悟性の用件としての規則は、それ自身が美的効果を有するのではなく、規則によって
律せられた、同一の感性的モチーフの反復のみが美的効果を有するのである。
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昔のノート
視線は同じ文様の重なりの方向へ動く。
同じ形のものを探し求める。
線の直角の方向へ動く
透視法もその相似関係にある。
線は仲間の線を欲する。
線と線との調和は相対する角度、長さ、方向、動き、遠近。
その線に対して遠くへ入れているのか近くへ入れているのか。
意識と無意識。
山水骨法は透視法の一部分を使っている。
線は仲間の線が入ると安心して安定する。
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最近のノート
龍骨、脈絡法の線の繰り返しのリズムは、同一画人による心と手の動きに
律せられた線である。
山水画の山肌を表現する古典的な平行シワの重なりは平行線の連続繰り返し
による直角方向への視線移動を導く。
それ自体美しくないが、全体として線の密度分布の調和によって、よい形態の法則
に近くなればよい。我々の眼は、対象物を瞬間的に把握して行動せねばならない
故、特徴的なモチーフの分布と心のフィルターの網に引っかかる様な形象は
心を惹き付け、演算システムに組み込み、全体像を早く作り上げなければならない
と言う生物学的要求がある。
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江山別意
視覚の法則
南画サロン桃源郷
山水画と南画と水墨画のHP