董巨に従って筆墨の源頭を発出すに戻る
メッツガー 心理学 大村敏輔訳 九州大学出版会
係留点
P216
”全体の「大きさが変化する」場合の係留点も、この係留点が文字通り、「全体」の「原点」である、、、、、、、。一つの簡単な面図形を大きくしたり小さくしたりするには、同じ材料を外側に継ぎ足したり取り除いたりすれば良い。しかしこのような変化は、直感的典型的には、決して外からの付け加えや除去としてではなく、同一図形の拡大ならびに縮小として作用する。”
P227
”運動している群形象では、係留点は優先的に次のようなところに位置している。
相称的な群形象では中央に、非相称的な群では、最も際立った(最も濃い、最も迫力のある、、、着目されている、視点の中に在る)成員に。またとかく辺縁の成員に、、、、
先頭を走っている、また最も運動性の乏しい成員に、など”
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視覚の法則 盛永四郎訳 岩波書店
他の心的領域における同類の法則 最大秩序の法則
P416-417
”我々の体験や行動が精神的な領域に属することに異論はないであろうが、*****略***軍隊の司令官が数十のばらばらな報告や観察から錯綜した戦闘状況の様相を総合するとき、あるいは裁判官が証言や疑わしい所見から犯罪の様相を総合するとき***略****最大秩序の法則がはたらいていることは明らかである。、、、、
この法則が思考の場合にも**たとえば、完璧であるにもかかわらず正しくない「間接証拠」のように**動かしがたく、しかも誤った結論に導くことがある。思考において着眼点が変わるときには、図112とまったく同様にしばしば結論が動揺し、また新しい材料が付加されるときは図66のような/*はっきりとした分節の転換*/が起こる。そしてこのような過程こそ、生産性の高い思考の基本的な過程であると考えてよいであろう。
それ以外の点でも、思考の際にはたらく最大秩序の法則のあらわれ方は、事物を見る際のそれとまったく類似している。****略***歴史家が古文書を研究したり、地質学者
が岩石層を研究する際、「ここに問題があるはずだ」「何がそこに欠けているか」「どのような続き具合になっているかをありありと思い浮かべる」ことが出来ると、、、、このような過程は明らかに/*視覚の重なりの現象*/と関連している。”
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係留点は、図形の増殖、方向をもった成長の発する起点または終点として作用し、複雑な山水画の構築においても何か利用されているものがあるはずだ。ケーヒル先生が石トウの図について説明される。
”曳きずった線と濃墨のタッチに導かれ、画面移入が始まり石トウの意図する世界に取り込まれてしまう。各部分それぞれ相互に影響しあい作用しており、、、、”
思考において着眼点が変わるとしばしば動揺し新しい部品が(線が追加されただけで)
分節の転換が起こる。このような過程こそ生産性の高い思考の基本的な、、、、
これはまったく絵画でも同様で上手く成功した場合には思いもかけない山水風景が現れ
失敗はゴミとなる。その線を通常考えられる感じで山にするか別に木としたなら、また
逆に、、、、訳の解らない語彙の羅列が生じる
思考において、また絵画において問題の解決に成功した時、当事者には喜びが溢れ本当に
価値あることもある。