鳥取県と境を接する岡山県で一番小さい村、阿波村は、1,000m級の山々の懐に抱かれ、
380から600mの間に集落のある高地。村の94%を森林が占め、正に自然の宝庫です。
この阿波村の八幡神社の例祭に氏子から8本のとよばれる
だしが
奉納され、花練り合戦という珍しい行事があるのでやって参りました。
だしの花は長さ2.7mの親竹の先端に花の芯となる台をつけ、麦藁を詰めた籠にシオレ竹80本を柳のように垂らし、
造花や百人一首などを書いた短冊で綺麗に飾り付けしています。
午後1時頃から花浄めや御分霊を笠鉾に移す神事が行なわれた後、お旅所までの御神幸となります。
御旅所は200mほど離れた一の鳥居の前です。
お旅所から還御の際、小学校のグランドで勇壮な花練り合戦が行われます。
花の芯を牛が角を突き合わせて争うように、勢いをつけぐるぐる旋回します。
約12分ほどでシオレ竹が全部落ちてしまいました。
見物人は落ちたシオレ竹や造花を先を争って拾いました。持ち帰って神棚に供えるとお蔭があり、
屋根の上に投げておくと火災よけになると言われています。
秋色たけなわ、人口約700人の阿波村のお祭りに人々は感動して家路につきました。


境内に奉納された花 花が御神幸の先駆を努めます。 笠鉾が御御輿の代わりです。


お旅所へ来て始めて花を開きます。 御旅所での神事


花の先端を突き合わせて押しながら、グランドを所せましとぐるぐる旋回するとシオレ竹や造花が飛び散ります。
12分程の練合で籠だけ残った花(右下)