新見市豊永赤馬6352   2005.7.16


高梁川上流県立自然公園特別地域内に鎮座する当神社の起源は、名前からも想像できますが、
鎮座地にある大洞穴(鍾乳洞の秘坂鐘父穴)をご神体として崇拝したのがのが始まりとされています。
幾たびかの合祀や遷座を経て現在の御祭神は大己貴命
旧社格は県社、延喜式(967年施行)の神名帳には、備中18社の中に記載された由緒正しい式内社
に列せられています。
この神社で約600年の伝統を持つと言われる御田植祭にやって参りました。
老杉に囲まれた荘厳な神域です。
左の写真は昭和61年に改築された鉄筋コンクリートの本殿、右は拝殿と本殿、その横の境内を
神田と見立て注連縄を張り、祭壇を設けて御田植祭が行われます。



先ず、神主が神楽を奉納し、神田を清めた後、
参列者を清めます。太皷打ちは一人で行事を
盛り立てます
。 →
獅子頭を牛に見立てて苗代を
牛ん鍬(うしんが)と言う鋤
で耕田。 
次に馬ん鍬(うまんが)と言う
馬鍬を引かせます。

神主が祭壇から籾種を
いただき苗代田に種を
蒔きます。 

次に本田に馬ん鍬を引かせ
ます。 
鍬で本田をならします。
鍬代の行事と言う
・ ↓

秘坂鐘父穴
新見市を中心とした石灰岩地帯にはカルスト
台地特有の鍾乳洞が多数分布しています。
観光用としては、満奇洞、井倉洞
(以上新見市)備中鐘父穴(真庭市)などが
有名ですが、秘坂鐘父穴

岡山県指定天然記念物にはなっていますが
、観光用としては整備されていません。
神社の裏手から谷底への道があるので
祭りの長老に聞いたところ、降りて行くのは
無理でしょうと言われましたが、
樹林の曲がりくねった山道を10分程
降ってみましたが、途中道標も無く
谷底もよく見えないので引き返しました。
発表では、洞口は、高さ15m、幅7m
奥行き1,600m、最終地点は水深
32mの巨大な地底湖があるそうです。
まさに神秘性を秘めていて、昔の人の
信仰の対象になるのは自然でしょう。
祭りに来ていた地元の女性10人ぐらいの
グループにも行く前に聞いて見ましたが
行ったことがないという返事でした。
今では洞穴探検家しか知らないのでしょうか。

田植えの行事  氏子の当番16人が1列4人で4列に並び杉の葉を苗に見立てて、中腰に
なり田植えの所作をします。
前の列が苗を後ろに投げ、後ろの列が前に投げる動作を繰り返し、田植神事を終了します。
後で世話役に聞いたところ、田植えの行事は以前より簡略化されているそうです。

杉の葉は参列者に配られました田畑に立てれば、豊作になるという伝承があります。

三尾寺(みおうじ)  新見市豊永赤馬

日桃竢熾レ叶_社から車で5分ほど上がると高野山真言宗の
古刹三尾寺に到達します。
参道の老杉の並木、、茅葺き屋根が苔むした本堂、
静寂な雰囲気に心が洗われるます。
本堂は永禄2年81559)の再建と伝えられ、県の指定文化財。
神亀4年(727)行基が開基すると三尾寺は
日め坂鐘父神社を山門鎮守の神として管理。
明治の神仏分離まで続いたとあります。


                               
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