岡山市一宮の吉備津彦神社(主祭神・吉備津彦命)の広大荘厳な神域の背後に流麗な山容を見せる吉備の中山 古代信仰の神体山として崇められているその中山の北峰の龍王山(175m)には、当神社の原点である元宮の磐座がります。 毎年5月第2日曜日に磐座祭が行われるので5月13日に参加しました。 参加者一行は午前10時神殿でお祓いを受けた後、宮司ら神職、吉備の中山を守る会ボランティアの方達のご案内で登山、 元宮磐座で儀式を行った後、奥宮に参ってここで昼食、吉備津彦命の陵墓と伝えられる「中山茶臼山古墳」に巡拝して 午後2時頃下山しました。 これら巡拝の途中の各所に古代祭祀の跡と見られる巨石や環状石籬、古墳や小嗣などあり山全体が聖地であったことを窺わせます。 吉備の中山は平安時代以降、古今集など数多くの歌集に詠まれており、清少納言の「枕草子」にも諸国の名山の一つとして 記されているほど遠く都の中央にも有名でした。 そんな往古の時代に思いを馳せながら、綺麗に整備された明るい新緑の樹林の散策路を歩き、ボランティアの方の説明で 新しい発見もあり、清清しい気分になりました。 次に歩いて立ち寄った場所順にご紹介します。 |
神社の南の奥にある忠魂碑 この台石は、上の方から下ろした磐座。 ここから元宮磐座への散策路の始まりです。 ⇒ |
藤原成親の供養塔 しばらく登ると横穴式石室の上に立つ五輪塔 があります。 成親は後白河法皇の近臣。鹿が谷での平氏 追討の主導者の一人として清盛に捕らえられて この近くに配流され殺されたという哀話がある。 ⇒ |
元宮磐座 忠魂碑の所から上って30分程で 龍王山の頂上近くの神の「よりしろ」である 元宮の磐座に到着します。 |
元宮磐座祭 神饌を供え、磐座祭の儀式が厳粛に行われます。参加者一同「大祓い詞」を唱和します。 後で守分宮司さんのお話がありました。 |
八大龍王と山頂からの眺望 龍王山の頂上に祀る八大龍王。古くから 雨乞いが行われていたと伝えられる 神聖な場所。下は眼下の眺望、 白い屋根は岡山ドーム。 |
環状石籬 自然の石を環状に配置している場所。 縄文時代の祭礼や埋葬の儀式が行われた 場所とされています。 ⇒ |
ダイボーの足跡 大きなお坊さんの足跡と伝えられている窪地。 縦横20m程の広さで深さ1.5m。 ⇒ |
八畳岩(奥宮磐座) 元宮から20分。大小の岩が数多く並んでいる 中で一際大きい岩。天井部が平らで八畳敷き 程の広さがあり、八畳岩と呼ばれている。 |
八畳岩が奥宮の磐座 岩の下から古代の祭祀の土器が多数発見され 神の鎮座された岩として、この岩を 奥宮の磐座としています。 ここで参拝の儀式を挙げた後、 各自昼食休憩しました。 |
鏡岩 八畳岩から200m大小の岩が並んだ中に 一番大きな鏡状の岩があります。⇒ |
穴観音 自然石に石仏が彫り込んであり、側面の穴に 耳を当てると観音様のお声が聞こえるという 俗信仰があると案内板にあります。 |
中山茶臼山古墳 最後に中山茶臼山古墳にに参拝しました。この古墳は吉備津彦命のお墓と伝えられている 「御陵」とも呼ばれる全長120mの大型前方後円墳。 宮内庁が管理されています。 |
茶臼山古墳の南側は広場になっています。 ここから美しい瀬戸の島々も見えるという ことですが列に遅れるのでパスしました。⇒ |
八徳寺 この場所は山岳仏教盛んな平安時代に 高麗寺の金堂があったと考えられています。 発見された礎石や出土した瓦で立派な お寺と推定されています。 ⇒ |
石舟古墳 6世紀ごろ造られたと考えられる横穴式古墳。 石室の長さは5.33mたかさ1.2m。 吉備津彦命との戦いに破れた温羅の墓だとの 言い伝えもあるということです。 ここを最後に一行は下山に向かいました。 |
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