菅原道真を祀り島の天神さんで親しまれている
笠岡市神島の天神社の例祭、天神祭には
各地区から船を仕立て千歳楽が
宮入をする「お渡り」という勇壮な行事があります。
神島は周囲約16キロの島でしたが、
昭和の笠岡湾大干拓により本土と陸続きになり
港の無くなった地区も出来、1972年までは
7地区が「お渡り」をしていましたが、
やむなく千載楽を
トラックの陸路で運ぶ地区も出てきました。
今年も3地区が伝統の「お渡り」をしました。
やはり海の男の気風が
伝承されているのは心強い限りです。
この日台風13号が近づいて、
時々雨に見舞われましたが、さしたる影響もなく
神島男衆の熱気で勇壮な行事に観衆は
酔いしれました。



お  渡  り
午後2時ごろ一番の船、御崎神社の幟や御崎青年会の旗が見えます。神島の西から外浦を回って来た見崎地区のお渡りです。珍しい達磨の千歳楽です。
七面宮、明倫団の幟や幕で飾られたフェリーの中村地区のお渡りです。千歳楽2基、台上がりの拍子取りも鮮やかなフォームです
天神社、神東同志会の幟、社紋の梅が鮮やかな天神社の地元の神東地区。鳥居前の船着場に近づくと若衆が屋根から次々と元気横溢のダイビング。
神東地区の船にはお旅所で一夜を明かした海上渡御の神輿3基と千歳楽1基のお渡りです。
神東地区は先導役の猿田彦や御幣、武具持ちの一行に続いて神輿、千歳楽と続いて一番最後の宮入となります。
社殿を三週した後、神輿は猿田彦らの周りを荒々しく回って揺さぶります。
神輿の元気に続いて千歳楽は激しい練りと差し上げたままぐるぐると回り,
力強さとバランスの良さで観衆を沸かします。

総  担  ぎ
陸路で先に宮入した地区は、ひと練りして待機していました。全地区が揃った午後3時半ごろ千歳楽の総担ぎが始まり、掛け声や
賑やかなはやしで祭りは最高潮に達しました。なお、見崎地区の達磨の千歳楽は台風接近のためか船で先に帰って行きました。