三原市久井町江木の久井稲荷神社の摂社「八重垣神社」の例大祭・祇園祭は毎年7月に行われます。
午前7時半、八重垣神社での神事の後、8時から町内7地区から踊りが奉納されます。
行事は、武士行列で宮入り、獅子舞、おどり、杖使いの踊りをを境内の4カ所で12時頃まで順番に披露奉納します。
獅子舞は二人で、一人は胴幕の尻を持って外に立ちます。木製の陽物とササラを持ったヒョットコ面の登場するのもあり、笑いを誘います。
おどりの踊り子は、浴衣に前垂れ、下駄や草履、風流傘に手甲、両手にバチ、腹には小太鼓で円陣をつくり、鉦や大太鼓に合わせて
緩やかなテンポでおどります。
杖使いは、子供たちが頭に鳥毛のような飾りに鉢巻き、たすきにたっつけ袴などで軽やかに踊ります。
大永年間、江木高根山城主山名氏が八重垣神社に参拝した際、領民が奉納した踊りが由来とされ400年の歴史があり、
広島県の無形民俗文化財に指定されています。
三原市久井町はかって京都伏見稲荷社の荘園、杭荘(くいのしょう)であった歴史があります。
久井稲生神社には国の選択無形民俗文化財の「御当」と呼ばれる中世の風習を残す祭礼があり、やはり、祇園祭の踊りも
中世の風流を伝える風土があるのではないかと私なりに感じました。
また、当神社の江木地区は関西三大牛市場の一つとして隆盛していた歴史(牛市は昭和42年廃止)があります。
毎年2月に行われる勇壮な裸祭りもそのイメージと重なります。
神社下の歴史民俗資料館に資料が展示されています。

祇園祭の当日の模様を模様を動画でご覧になれます。別ウインドウのBlog「とっさんの備忘録」でどうぞ。


獅 子 舞

お ど り

杖 使 い

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