西の尾瀬とも呼ばれる「鯉が窪湿原」のあるまち
岡山県北西の哲西町の「きらめき広場・哲西」で
第15回鯉が窪湿原まつりが開催され、
多彩なイベントの中に、同町無形文化財の
「太鼓田植え」が披露されました。
以下は左のモニュメントにある哲西町の説明。
哲西の太鼓田植え
太鼓を打ち、田植え歌を歌いながら行う田植えを
「はやし田植え」と言い、この地方では通称「太鼓田植え」
と言っていた。
田植えは農作業の内でも大変難儀な仕事で太鼓に合わ
せて楽しくやることで能率を上げ疲れを癒やすと共に田の
神を讃え、秋の五穀豊穣を願う共同作業の慣習として永く
伝承されていたが、農業機械の普及と伴に急速にすたれ
ていき、現在では日常的には見かけることはできないものと
なった。
現在、保存会により伝統文化として受け継がれ、
毎年五月三日に行われている。
平成十年三月吉日


始めにきらめき広場で
保存会の皆さんによる田植え歌
と踊りが賑やかに
披露され、情緒たっぷりの
華やいだ雰囲気に
会場が染まって行きます。
この後、近くの水田での
牛追い、太鼓田植え
と進みます。

牛 の 追 い 込 み

耕して水をはった田に着飾っ
た牛を追い込み,犂を牛に引
かせて代かきが始まります。
苗がよく植えられるように平に
する作業でしょうが、泥田の
中を何度も動き回るので
見ている方も思わず力が
入ります。それにしても牛は
重量且つ犂を引く力も相当な
ものなのに威勢良く動きます。
今ではトラクターに機具を
取り付けて能率よく出来る
作業ですが
当時の牛の果たす役割が
よく分かります。



同町はやし田植え保存会による伝統芸能「太鼓田植え」の始まりです。
花笠に絣の着物に赤、黄、水色の原色がよく似合う16人の早乙女が、さげと呼ばれる男衆の
太鼓と陸で歌う歌い手の田植え歌のリズムに乗って手際よく苗を植えつけます。
むかし、神への感謝と五穀豊穣、牛馬の安全、繁盛を祈って奉納されたとありますが、
素朴で楽しい行事の伝統芸能に心惹かれるものがありました。