広島県東城町と県境の岡山県哲西町上神代の日長谷地区、集落の中央を流れる三光川の川辺にはヤブツバキの
群生の点在が見られ、紅い花が一つ二つと見え始めています。
この椿とも関わりのある綱ノ牛王神社(つなのごおう)に鎌倉時代から続く奇祭の蛇形祭を見学しました。
牛の守り神として信仰されている小さなお社ですが、機械化で牛を飼わなくなった今も七百年以上も伝承されている
田舎の素朴なお祭に心温まる気分になりました。
右上写真の中央の案内板に蛇形祭の起源が説明されています。(クリックで拡大)

日長谷椿集会所で地区の6人の方が藁で大蛇作りを
されています。
綱は初めは太い綱状のものを3本作った後、棒杭に
吊るし上げて一つにねじり合わせ太い胴体に
仕上げます。
全長10.9mありました。
大蛇が出来上がると
御祓いの神事が
行なわれ、最後に
大蛇の口に御神酒を
注ぎます。


集会所から約300mほど離れた綱ノ牛王神社
近くまでトラックで降りて行きます。
お父さんと一緒の子供さんも担ぎます。
神社の棒杭に大蛇を巻きつけます。大蛇が辺りを睥睨しているかのように見えます。
神主と綱打ちされた方達で神事が行なわれ
ました。
小さなお社の素朴なお祭ですが、
この大蛇は大阪万博と瀬戸大橋博
に出展歴のある大物なのです。
この蛇形は同町の道の駅鯉が窪の
文化伝習館に常設展示されています。