渡り拍子」は岡山県備中西部と広島県備後地方の吉備高原地帯に
に伝承されています。
井原市芳井町西三原の糸崎八幡神社の11月第2土曜の秋祭りと
翌日曜日に行われる同東三原の「中山天神社」の秋祭りに
氏子が奉納するものは、「三原渡り拍子」と呼ばれています。
一年の豊作に感謝し、平安を祈るもので、室町時代から伝承されている
民族芸能です。
両神社の秋祭の一連の神事
「湯立」「巫女舞」「渡り拍子」「御神幸」は、古式をよく伝える
ものとして岡山県の無形民俗文化財に指定されています。
頭に尾長鳥の羽で作った「赤熊(しゃぐま)」を冠り、太鼓一つに四人の
跳び子がつき、バチを両手に太鼓をたたきながら跳ね踊ります。
ここでは大人二組と子供一組の三組(三カラと言う)でしたが、
鉦が三つもあって大きな音が響き渡り、錦秋の山々にこだまして
稔りの秋を喜ぶ感情の表現にも聞こえました。

Blog「とっさんの備忘録」で動画がご覧になれます。



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