950年の伝統を有する加茂大祭。旧加茂郷の八社が
総社宮に参集して華麗な祭典を行ういわゆる寄宮祭
と言う形式で岡山の三大祭りの一つです。
各神社の総社宮への道程は遠近様々
遠い化気神社など10km、午前2時と早朝からの
出発とあります。
祭りの順序は総社宮到着⇒お入り⇒お遊び行事⇒
御神幸⇒お立ち
 と厳格な規則により進行します。
私は午前9時前に総社宮へやって来ました。
既に午前7時からの入御が始まっていました。
紋付羽織袴の正装の各神社の総代、役の方々が
大鳥居の横に威儀を正して着座し入御を迎え
進行を取り仕切っています。
行列を仕立てて到着した神社と
出迎えの総社宮との挨拶、神事の諸式万端
伝統ある大祭を窺い知ることが出来ます。
旧加茂郷の八社が総社宮で一同に会し、秋の
一日を神遊びをなさり、氏子の方達が
神への感謝と祈願を込めて奉仕する行事と
考えてもよいのではないでしょうか。


入    御 (お 入 り)

八社の入御は午前7時から始まって11時頃まで約4時間もかかります。号砲を合図に一社づつ社名旗を先頭に最後は宮司に続き神輿になります。
間に棒使い、奴、獅子、太鼓、笛など入りますが、棒使いや奴の無い社もあります。大鳥居前の沿道から隋神門まで約50mの区間を
15分から45分かけて夫々演技をしながらゆっくりと進みます。特に棒使いと奴の練りは格調高い見せ場が続きます。
入御の神輿は四社づつ東西にある長床の建物に上がります。


四番目に入御の大鳥居前の日吉神社の棒使い。四人棒、二人棒など真剣な演武。


棒使いに続いて奴その後から獅子、太鼓、笛が続きます。奴練りは格調高く伝統の技で魅了します。


日吉神社の神輿、爪先立ちで差し上げます。

五番目にお入りの素盞鳴神社棒使いと獅子

六番目に入御の八幡宮の神輿

七番目に入御の天計神社の獅子と囃子。

お 遊 び 行 事

昼の休みに東西の長床の神輿の前で東西同時にお遊び行事があります。太刀振り、獅子舞(つぎ獅子)、棒使いの妙技が展開されます。


太刀振り  薙刀を自由に操る見事な技。

つぎ獅子 獅子頭が大勢の人に支えられて高さを競います。

御  神  幸

御神幸といっても境内の中です。横一列に並んでも中央に社殿がるため正面からのカメラポジションはとりにくいです。


号砲合図で東西の長床から神輿が勢いよくでて随神門前に横一列に並びます。太鼓、笛、鉦の鳴り物は一段と大きく社叢に轟き、神輿の供人も一緒に
なって「ウォー」と雄叫びがあがり神輿は高々と頭上に差し上げられ最高潮に達します。


還   御 (お 立 ち)

13時30分ごろから還御が順序良く開始されます。入御にかかった時間の半分の2時間の予定になっていました


二番目に還御の鴨神社どの神社の奴の練りもこの大祭の格調高い雰囲気を醸し出し、清清しい気持ちにさせられます。
新聞報道によれば2万人の参拝客があったそうです。