壬生小子ども田楽金管バンド

多くの民俗芸能を有し、その伝統を守り継承して活気ある北広島町。
6月の第1日曜日、「壬生の花田植と無形文化財合同祭」が「壬生の花田植保存会」の主催で
北広島町の千代田地区で華やかに繰り広げられました。
会場の一つ千代田開発センターでは、午前10時から地元の4神楽団による神楽の公演、午後2時からは花田植会場で花田植の
公開の予定です。
花田植会場で出演する団体の「壬生小子ども田楽金管バンド」「本地花笠おどり」「飾り牛」「壬生田楽團」「川東田楽團」は、
11時半ごろからそれぞれの準備場所から次々と出発して「道行き」と呼ばれる壬生商店街を実演しながら
花田植会場まで行進して参ります。
国の重要無形民俗文化財に指定されている「壬生の花田植」は、今年はユネスコの世界文化遺産の国内候補にも選ばれて
観客の関心度も高く、出演団体も意気軒昂たる様子が窺えました。
中国山地で行われていた共同の田植えは、信仰、労働、芸能の面からその形や呼び方でいろいろありますが、
「壬生の花田植」はそのスケールや豪華絢爛さで正に横綱です。
その昔、土地の有力家や大地主がその勢力を誇示する場ともなって豪華になったと言われています。





本地花笠おどり
北広島町旧本地村に伝わる民俗芸能、
花笠の上部に花の芯をつけ、
周囲に竹を割って造花で飾った細いシビを垂らして
風に揺られるようにゆるりと回転しながら踊ります。
中には顔を隠した女装の男性が腰に太鼓をつけ入っています。
こぼれるような艶やかさで魅了します。
広島県無形民俗文化財。

ブログ「とっさんの備忘録」で動画がご覧になれます



壬生の花田植

飾り牛の代掻き
牛の頭や首には太い赤の綱をまきつけ、背中には豪華な飾り布団、その上には兜にも似た花鞍を載せ、
飾りのある幟をたてています。今回は10頭の参加です。

ブログ「とっさんの備忘録」で花田植の一こまが動画でご覧になれます



壬生田楽團と川東田楽團による花田植
煤竹を割って作った陰陽のササラを持って指揮をとる「サンバイ」が進行状況を見ながら、緩急をつけて
田植歌を歌いだします。
田植の主役を務める早乙女は菅笠、絣の着物に赤い太鼓帯たすき掛けの華やかさで
田植歌を歌いながら早苗を植えていきます。
太鼓を腰につけた囃しては、上体を大きく前後左右にねらしながら、両手に持ったバチを時には宙に投げたりして
囃したてます。太鼓や笛、鉦も入っての大田楽に大観衆もつられてボルテージが上がり、
世界遺産登録への期待が高まります。