湯の関番所・関金温泉・歓迎」の看板が
関金宿の歴史を物語ります。

倉吉市関金町、古くからの温泉町。
昨州街道の宿場で鳥取藩政時代
最も栄えていた番所と記されています。

今では国道313号線(愛称ロマンチック街道)
沿線の主要観光地になっています。
ここで江戸時代中期末頃から
行われているという「御幸行列」を見学
伝統の素晴らしい祭に感動しました。


御幸行列とは当地の湯ノ関神社、大鳥居神社、日吉神社の三社同一日の例大祭に行われる行列で、
江戸時代の参勤交代の供揃いに似ているところから大名行列とも呼ばれていますが大名は登場しません。
午後2時前、行列の一行は温泉街入口の矢送橋の手前役200mの道路で隊を整えて温泉街の奥までの
約600mの道程をゆっくりと見せ場を作りながらの行列です。
先頭は湯ノ関神社、続いて大鳥居神社、日吉神社の順に進みます。
温泉街の入口に達した3時ごろ雨足が強くなりましたのでそれまでの1時間の間の写真でご紹介しております。
写真上は湯ノ関神社の隊列が出発前の待機しているところで下の写真に続きます。


湯 ノ 関 神 社

湯ノ関神社の行列は平坦な道を行く道中型と呼ばれています。上のタイトルの写真から続きますます。
猿田彦は列外にいて隊列を見守っています。
先頭は「鎧武者」1名、幟を背負った「若武者」2名、3人とも竹の半分先が割れている杖を持っていて、
地面を突くとバチバチと勇ましい音を出します。

写真左上から右へ若武者に続いて「弓鉄砲」11名(小学生)、その次に対の
「鎗持ち」2名(赤い前掛けには「津い」と刺繍が施されています)、
その後に「先箱」4名と白衣の「笛」2名と台車の「太鼓」2名が続いています。
左下写真は笛、太鼓に続いて「台傘」2名「立傘」2名、「小鳥毛」2名、「中鳥毛」2名、
「大鳥毛」2名の計10名で身振り手振りよろしく掛け声で
鮮やかに祭用具の受け渡しを繰り返して進みます。前掛けの刺繍には井桁模様の中に大、中、小、立などの
字が施されていて役柄が分かるようになっています。
右下の写真はお江戸日本橋ならぬ関金矢送橋でのパフォーマンス。


大 鳥 居 神 社

大鳥居神社の行列は坂を上がる登城型と呼ばれています。先頭は先箱の2名、「金紋先箱供ぞろえ‥」の歌が浮かんできます。
大人は法被は着てなく、着物を端折っています。皆リズミカルによく揃っています。
どの神社の隊列もそうですが、笛の調べがリズムを作って軽妙な洒落た動作に結びついている風に感じました。



日 吉 神 社

日吉神社の行列は下城型と呼ばれています。先頭は対の「鎗」2名、
後の「先箱」の4人の男衆の息がピッタリ合って楽しい祭気分を醸し出しています。
次いで烏帽子の幟の「若武者」の前後に小学生の陣笠の弓鉄砲が見えます。