しまなみ海道のほぼ中央の生口島と瀬戸田水道を挟んで、高根大橋(で205m)
で結ばれている高根島(こうねしま)に鎮座する高根厳島神社。
8月7日、夏の例祭管弦祭が行われました。
宮島の管弦祭に合わせて旧暦の6月17日に行われます。
祭りの関係者は、平家を表す赤い鉢巻をして参加します。
宮島の管弦祭のように荘重な雅楽を奏しての海上渡御ではありません。
鳴り物は鉦と太鼓ですが、潮流の早い夜の瀬戸田水道で
繰り広げられる幻想的で力感溢れる海上渡御です。
左は午後6時半、同神社での神事が行われているところです。


午後7時半ごろ、満潮の3合目を合図に海上渡御の出発です。
鳥居型に提灯を点けた御座船には御神体のよりしろである榊が帆柱に立てられています。
御座船を引く櫂伝馬には20数人の屈強な男衆が乗りこんで、ホーランエーなどと
声を掛け合いながら厳島神社から高根大橋を潜り、対岸の瀬戸田港を2往復します。
赤い鳥居型の提灯が浮かびあがり、鉦と太鼓や男衆の力強い掛け声が夜の瀬戸田水道にこだまする勇壮な行事です。


櫂伝馬にに乗らない祭の役員や住民は、御座船が出た後、
神社の前に置かれていた御座船と同じような
船屋台を引いて、海岸道路を練り歩きます。
子供達も一緒になって祭り気分を盛り上げます。
高根島村として一島一村であった当時の
良きコミュニティの風習が息づいている感じを受けました。

Blog「とっさんの備忘録」で動画がご覧になれます


亀  の 首 地 蔵
生口島「亀の首地蔵」より瀬戸田水道を挟んで対岸の高根島厳島神社方面を望む。
中央と左に御座船と練習中の櫂伝馬が小さく見えます
(干潮時の午後4時ごろ)

亀の首地蔵伝説
昔瀬戸田の周りで船を沈めては人を食べていた亀の総大将亀主を退治したところ、亀主の首が海に落ち、亀のような形の岩になりました。
亀はいなくなりましたが、瀬戸田水道を航行する船が、そこで海難事故を多く起こすようになりました。
そこで村人たちは
亀主の霊を回向すると共に海難防止を祈願してお地蔵さんを建てたと言われています。(案内板参照)
                                


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