玉島天神祭りは羽黒神社の境内に鎮座する菅原神社の夏祭りです。明治以前から続く伝統行事です。
左上の写真は羽黒神社を西側から見た全景、中の写真は昨年造営された拝殿、奥に三社造り形式
一つ屋根の社があり向って右から和霊神社、中央は住吉神社・水谷神社、左が菅原神社が鎮座します。
8月5日は天神祭りの宵宮と和霊祭がありました。和霊神社は,宇和島藩の功臣で凶刃に倒れた山家清兵衛を
神格化してお祀りしてあるもので漁業を中心に産業の神として中四国で崇められています。
総本社は宇和島市の和霊神社。菅原神社は学問の神様こと天神様の菅原道真をお祀りしています。
写真右下は8月5日午後7時からの宮役員、氏子等による和霊祭、宵宮の神事。
6日の午後5時頃から神幸祭があ始まりました。この日の夜は玉島地区最大のイベント玉島祭り。当神社の下が
メイン会場となり、その方は市民総踊りなどで大変な人出ですが、神社境内でもマジックショーやカラオケなどがあり
また、参拝人、天神様の御神徳を受ける祈願の親子連れ、神輿還御の9時頃の子ども達への神菓接待などあり
こちらも結構人出があり夏祭りムードに包まれました。
羽黒神社の御由緒等は岡山県神社庁のサイトでご覧ください。



6日午後5時前から神幸祭の神事が始まりました。神霊が神輿に移されます。
神輿の担ぎ手は氏子青年会のほか玉島商業高校野球部員約50名(青色の法被)の応援があります。
一同は御祓いを受け市中巡幸、海上渡御の御旅に出ます。



















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午後5時過ぎ御輿は羽黒山から市中へと下りて行きます。提灯で飾った軽トラが御神幸を放送しながら先駆します。
先頭の神職が沿道を祓い清めます。続いて一文字笠、裃姿で弓、太刀を持った宮役員。御輿の後に宮司が続かれます。
一行は羽黒山から西方面を巡幸して午後6時ごろ海上渡御のため埠頭に着きます。
折からの干潮のため御輿はクレーンで御座船に移します。と言っても12人乗りほどの和船です。同様な舟2艘で薄暮の中、
湾口に向って往復40分の海上渡御の御旅です。

海上渡御が終わって午後7時半ごろから東の方面に市中巡幸します。
玉島祭りのイベント会場の方へ人が集中しているため商店街も比較的閑散です。
そのイベント会場にも巡幸して拍手で迎えられ、担ぎ手も祭り気分が高潮します。午後9時頃に神社に還りました。
御輿の還御に合わせた神菓の接待に大勢のちびっ子達が首を長くして待っていました。
菓子袋を貰って帰る子ども達の天神祭りも平和に終わりました。
因みに昭和33年(1958)の御座船巡航の映像を見ましたが、機帆船2隻に鈴なりに人が乗っており、埠頭にも見物人が溢れ
その熱気が伝わってきます。
担ぎ手は白装束、笙や笛を奏楽する人もいます。また、お供舟大人30円、小人20円の看板もあります。
更に記録によると玉島港の隆盛を極めた明治時代まで遡ればお供船などの海上パレードが盛大に行われたと言う。
うたた今昔の感にたえません。

                                                                            
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