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2012/7/15
そぼくな質問 上手な子が歌の部分を弾かないと、まとまらないでムチャになると思いませんか? 2012年版へ
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コラム おもいやり
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≪そぼQ そぼくな質問≫
質問者:匿名 さん
小学校で毎年秋にする音楽会の合奏の質問です。
娘はピアノを上手に弾くので、去年までは希望して歌の部分をキーボードで弾いていました。
今年は新人の女の先生に変わり、ピアノが上手な4〜5人は打楽器と低音にされました。
去年の音楽担当の男の先生に相談すると、「平等に決めたのでしょうが、まとまりますかねぇ。」と言われました。
上手な子が歌の部分を弾かないと、まとまらないでムチャになると思いませんか?

回答者:そぼQさん
お母さんと去年の音楽担当の男の先生は、音楽に対しどれくらい詳しいのでしょうか?
上手な子だけが歌の部分(主旋律)を弾き、そうでない子たちが打楽器や低音を受け持つ選択は、
あまり音楽をご存知ではない先生方のやり方です。

そぼQも何回か小学校や幼稚園で聞きましたが、それはそれはひどいもので、音楽とは程遠い演奏でした。
歌の部分(主旋律)だけが奇妙にズレて先走り、打楽器はそれぞれが勝手に遅れてついて行くような状態です。
酔っ払いが千鳥足で歩くような不規則なリズムに、メロディーがまともに乗れるはずはないのですから。
しかし保護者の方々は我が子を記録に撮るのに必死で、演奏自体は全く聞いていない様子でした。
これもアリかな?これが今時のやり方なんだ…とも感じました。

今年の女の先生は、「適当にこなせば良い」という安易な考えはお持ちではないようです。
難しい低音や打楽器のパートを上手な子でしっかりと固めて、まともな音楽を目指そう…という姿勢が見えてきます。
歌の部分(主旋律)は何回も歌っていれば覚えられるはずですから、誰でもそれなりに弾けるものなのです。

本当に音楽のわかる方なら、今年の指導者を絶賛するのではないでしょうか。
聞きに行きたいような心境です。



≪そぼQ コラム≫   【おもいやり】

コラムを書き始めた時、来訪者があった。
他人の思惑なんぞは何も考えずに一方的に主張を通す 絶対に仲良くなりたくないタイプの人間Aと、
見栄っ張りで己の弱さを頑固に隠し続ける控え目な人間Bとの三つ巴。

「来月ハワイに遊びに行くけど、一緒に行かない?」と親切に誘ってくれるAに、
「親の病気がよくなったらね」とBが答え、「飛行機が落ちなきゃいいけどね」と心配してやるそぼQ。
「PCの使い方を教えて」と尋ねる初級者Aに、あえて中級レベルの言葉で丁寧に説明をしてやるB。
「高級なPC持ってることがステイタスなんだから、そんなこと知らなくてもいいんじゃない」と慰めるそぼQ。

昼食も抜いてコーヒーばかりを飲むのは胃にもこたえるし、
表向きには穏やかに談笑した この時間ほど苦痛なものはなかった。疲れた疲れた。

Aが帰った後で、Bと親の病状を気遣いながら 初物の“かき氷”を二人で食べたら気分が治まってきた。
相手のことをおもいやる、哀れむのでもなければ同情するのでもない。
相手と同じ立場でものを考えるのは、とても難しいことなのである。