もろみの熟成
●蔵には諸味の入った大きな樽がずらりと並んでいます。


●1は仕込んだ直後のもろみ。2は一年寝かせたもろみ。3は2年、4は3年寝かせたものです。

”もろみの変化を一月おきにデジカメで撮ってみよう作戦”進行中。(2004.5.27〜)

”もろみの夏休み絵日記”同時進行中

●春仕込んだものと前年秋仕込んだものが、夏になると盛んに発酵を始めます。生き物の常で、微生物も暖かくなると元気に活動を始めるのです。そして、微生物の息吹がもろみの表面へとぷつぷつと泡となって上がってきます。

●人間は、食べ物を口から入れて体内で、唾液、胃液などの消化液で分解し、腸から吸収します。これに対しカビや酵母などの微生物は、口も腸もないので、食べ物の中にどぼんとつかり、体外に酵素などの消化液を出して、体中(あるいは体の一部)からから吸収するというワイルドな方法で生きています。

●微生物が作り出したこの消化液というかよだれというか、酵素が、大豆や小麦を分解し、更に分解してできたもの同士が反応したり、変化して様々な化学反応が起こります。

●杉のたるで熟成させること2〜3年、最初は大豆と小麦と塩と水の混ぜものであったものが、数え切れないほど多くの複雑な香り、うまみ成分を持った深みのある醤油へとゆっくり変化してくるのです。諸味とはよく言ったものです。 微生物のよだればんざい。