2 そぼQ そぼくな質問 エレクトーン歴15年です。そろそろ限界みたいで やめる時期が来たのかなと…。 2010年1月15日 2010年版へ
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そぼQ コラム 打たれ弱い人間
そぼQ インフォメーション

≪そぼQ そぼくな質問≫
質問者:限界かな さん
エレクトーン歴15年です。
そろそろ限界みたいで やめる時期が来たのかなと思っています。
もう少し続けるように説得されていますが、もし続けるとしたらどんなメリットがあるのでしょうか。

回答者:そぼQさん
クイズみたいな質問じゃけど、当てたら賞金でもくれるんじゃろうか。
「そろそろ限界みたいで…」と書いてあるが、何が限界なんか まずこれから考えにゃあイケンわ。
結論にたどり着く前に息切れせんよう、エネルギー消費の配分をしながら謎解きに入ります。

エレクトーン歴15年とのヒントは与えられましたが、趣味のかたか指導者のかたかは不明です。
限界にもいろいろありますわな。
楽器を弾くのには定年は無いんで、年齢は先ず はずしてもエエか…。
金銭面と才能と体力の限界、あとは人間関係のシガラミくらいしか思いつかんのですがな。
しかし、これらは工夫すればどうでもなることですよ。

「もし続けるとしたらどんなメリットがあるのでしょうか」とのお尋ねですが、
この15年間、どのような気持ちでエレクトーンに関わってこられたのでしょうか。
辛いことばっかりで、この先も確実に地獄が見えているなら やめればスッキリしますよ。

あなたも大人(足し算したらわかる)なんじゃから、子供みたいな言い方はやめたほうがいいと思います。
どのレベルにいても、音楽をして頑張った結果の喜びは他人にはわかりません。自分で感じるものです。
そぼQは、苦しみだけが残り喜びを感じられなくなったら その時点でキッパリと音楽を捨てるでしょうな。
それは、この世に別れを告げる時じゃと思うとります。

2002年6月5日、現在の若者の考えにピッタリ当てはまるような質問がきています。 読んでみてください。




≪そぼQ コラム≫   【打たれ弱い人間】

そぼQの子供時代は1月15日(本日)が『成人式』じゃった。
小学3年生時には1年間の『国民の祝日』を覚えさせられ、テストがあったもんじゃ。
それを覚えることによって祝祭日の意味を知り、日本国民としての礼節と誇りを教わった。
現在は毎年のカレンダーの赤い字を見ても、何のための休日なのかがほとんど理解できない。
ほんま、あの頃がなつかしいわ。

今の時代に育っておる子供たちは、精神面もオツムも弱い子になっておることは嘆かわしい。
例年の事ながら、成人式での恥さらしな行動や幼稚な会話を見聞きするたびに殴ってやりたくなる。
少子化・核家族の環境のもと、わがままに育てられ過ぎた結果が今の若者たちである。

叱られることが少なく、過剰にほめたたえられて過保護に育った人間。
失敗しないように 前もってお膳立てされた道を、あたかも自分の実力のように錯覚して歩く人間。
これでは“脳みそ”の活躍する場所が急減し、最後には消滅してしまうのも無理からぬことであろう。

失敗や挫折を知らずに育った人間は打たれ弱い。
注意されると腹が立ち、逆切れし、他人の顔を見て自分の意見がはっきり言えず、まともな会話もできない。
ちょっと叱ればへこんでしまい、この世の終わりの如く落ち込んでしまう。
“脳みそ”の正しい使い方を練習していない人間には、立ち直るには相当時間がかかるでしょうな。
この傾向は高学歴の人間に多く見られると言われておるが、確かにそのとおりじゃと思う。
与えられた定義を覚えるためには“脳みそ”を使うが、アレンジや即興のために使う“脳みそ”は持ち合わせていないらしい。
すなわち、応用能力が著しく低いということである。
そぼQのまわりにも結構おってじゃから、ようわかる。

こういった症状の重い人たちを『心が壊れた人』として行政からも暖かい援助の手が差し伸べられておるが、
フォローの仕方・方向が違うんじゃないかと いつも疑問に感じてしまう。
失う経験を全くさせずに与えることだけに傾いていたら、決して良い結果は得られない。
失敗すれば何かを失うのは当たり前で、それを乗り越える事により強い心が構築されるということを理解させるべきである。
チャレンジと失敗と挫折の積み重ねにより、人はより賢くなり、より優しくなれるのである。

う〜んと年下の後輩がアホらしいことで落ち込み、相談に来た。
時間をかけて説明をしてやったのに、結局は失敗を恐れてあきらめてしまった。
側の母親が過保護なフォローをしたための結末である。
母子ともども、そぼQの言葉を きちんと受け止めて整理できる“脳みそ”を持ち合わせておらんかったということに尽きる。
「この母親、この子が死ぬまでフォローし続けるつもりなんじゃろうか?」
「あ〜あ、今のコイツは何をさせても全て失敗するじゃろうな。」と思うたが、所詮は他人事、決して口には出さなかった。