3 午後3時、ジャスティス気合いのパドック!


   午後3時、パドックに天皇賞に出走する馬たちが入ってきました。さすがに、それまで座っていた人たちも一斉に立ち上がり、手に手にカメラを構えます。幸い今日は快晴なので、フラッシュが焚かれて腹が立つこともないでしょう。

  
   GTのパドックではいつも感じる当たり前のことですが、どの馬もやはり素晴らしい馬体をしています。条件クラスの馬とは雰囲気も断然違う。特にステイヤーのチャンピオンを決める天皇賞はゆったりと歩く馬が多く、美しいとさえ感じます。

  
   さて、各馬のようすですが、1番のマチカネフクキタルは気のせいか太めのように感じられました。2番のステイゴールドはまあまあ。3番のスペシャルウィークはさすがに威風堂々としていて、風格さえ感じる歩きです。馬体は細いくらいに仕上がっている感じです。
 
   
 7番のメジロランバートがチャカチャカしています。この落ち着きのなさはマイナスでしょう。すぐ後ろの8番セイウンスカイもチャカついていますが、これはいつものことで心配はないでしょう。状態そのものはいいようです。芦毛の馬体は、太陽に当たると緑っぽい色に見えました。
 歩き方に勢いがあって、前のメジロランバートに追いつきそうなくらいです。隣にいた男の人が「こんなにくっついちゃうまく撮れないな〜」とぼやいていました。
 
 
 9番のローゼンカバリーは、今にも止まってしまいそうなほどよぼよぼと歩いています。いつもこんなのかな?10番のメジロブライトは一番具合がよさそうに見えます。

 




ジャスティス気合いのパドック!
 ちなみに、右下に写っているオレンジのヘルメットのおじさんは、メジロの勝負服を着ていてメジロブライトを応援しているようでした。




   そして、いよいよ我らがジャスティスの登場です。最初に見た印象は、「今日は気合いが乗っている。」でした。
 近走の中では、断然いいように見えました。有馬記念のパドックとも遜色はないように思います。首をぐっと下げ、村田さん(厩務員さんですね)を引っ張るように、かっかっと勢いよく歩く様子に(きょうはいけるかも…)と期待が膨らみます。
  
 そして、もうひとつ目についたのは紫のメンコです。知っている人は知っていると思いますが、ジャスティスのメンコの歴史というのは、
 1 素顔(新馬初戦)→
 2 素顔+シャドウロール(新馬2戦目)→
 3 赤黒2色メンコ+シャドウロール(未勝利戦)→
 4 白のハイレグメンコ(未勝利戦からH9ダービー)→
 5 黒のスケスケメンコ(H9神戸新聞杯から翌H10宝塚記念)→
 6 シルク勝負服柄メンコ(H10京都大賞典からH10ジャパンカップ)→
 7 黒の透けないメンコ(H10有馬記念)→
 8 再びシルク勝負服柄メンコ(H11日経新春杯)→
 9 再び黒の透けないメンコ(H11阪神大賞典)

 となっておりまして、今回がちょうど10回目のチェンジです。しかも、紫がなかなかカッコイイと思いました。スペシャルウィークのも紫なのですが、よく見るとジャスティスのは白い線が中央に入っているようです。
 後で新聞に書いてあったのですが、このメンコは生前ナリタブライアンが使っていたものだそうです。
 
   

人と人との間から見たジャスティス メジロ応援のオレンジメットおじさんも見ている。

みんな暑そう。ほとんど夏の雰囲気です。




   やがて、停止命令がかかり藤田JKの登場です。馬にまたがった藤田JKは、村田さんと何か話しながら2人でにこにこしています。
 これは、今回はやっぱりいい感じなのだ。と思いましたが、よく考えたら日経新春杯のときもこの2人はニコニコしていたような気がします。
 そして、馬が地下道に消えていくのを見届けてから、本馬場に移動することにしました。が、ここで誤算がありました。
 
 
   それは、ムチャクチャ人が多かったことです。本馬場への通路の出口には人の壁ができているではないですか。隙間が全然ない。
 これでは、5年前に大井に帝王賞を見に行って本馬場に出られず、モニターで観戦した情けない体験の二の舞になってしまう。
 ここは意を決して人ごみをかき分けることにしました。何とか少しずつ前には進める。で、これ以上進めないところまで来たとき、第2の誤算が生じました。目の前に190cmはあろうかという雲を突くような大男がいるのです。なにしろターフビジョンさえも見づらい状況なのです。右に寄ったり左に寄ったりしながら見る羽目になってしまいました。
 
  
   とかなんとかやっているうちに、いよいよ発走時刻になりました。場所がゴール前だったので、ファンファーレだけはものすごくよく聞こえました。

 
  (次のページに続く)