醤油屋絵日記(2007/平成19年版 不定期更新)
---------------最終更新日:2007.12.31

→20年版へ →18年版へ →17年版へ →16年版へ →15年版へ →14年版へ

西山醤油店は、平成16年8月30日深夜、台風16号により床上70cmの高潮被害を受けました。
モーター、ポンプ、機械設備、電気系統、事務書類等々に甚大な被害がありました。
また、パソコン、デジカメ等のデジタル器機の破損、データの消失がありました。
しかしながら、被災から2年半が経ち、なんとかほぼ被災前の状態にまで復旧することができました。
支援していただいた皆様に心から感謝するとともに、醤油の製造、地域防災活動に力を注ぎたいと思います。

日記の新しい方を上に書くようにレイアウトを変更しました。


●平成19年12月31日(月曜日/晴れ)
大晦日でございます。12月中旬に仕込みが終わってもやたら忙しく、更新さぼりっぱなしでした。
昨日の夜あたりから、やっと年末っぽい寒波が襲来し、年越しの雰囲気がでてまいりました。

来年が良い年になりますように。

●平成19年11月19日(月曜日/晴れ)
パソコンのパワーアップやらソフトのバージョンアップをしていたらサイトの更新が一月ぶり。
今日から仕込みに入ります。急に冷え込みましたが、今年もガンバリマス!

防災関係では、海洋研究開発機構による紀伊半島沖海底に巨大分岐断層解析結果がサイエンス電子版に載りました。
海溝型地震の津波発生原因が明らかに。。→プレスリリース(解析図必見!)

●平成19年10月10日(水曜日/晴れ)
緊急地震速報への対応を考えていると、自宅の耐震性を知るということの重要性を改めて認識させられた。
西山醤油店は、店舗兼住宅という形で、全体に占める店舗面積の方が多いため、残念ながら倉敷市の
耐震診断補助制度耐震改修補助制度は利用できない。
詳細は倉敷市建築指導課のサイトまで。

うちの場合は、診断を受けるまでもなく、倒壊の危険性が非常に高い。
とにかく”外へダッシュ”が最も安全な対応のような気がする。

●平成19年9月25日(火曜日/曇り)
今年の夏は暑かった上に、残暑もきびしく、例年を3〜5℃上回る日が続きました。
やっと昨日の秋分の日ごろから、ひー、というような暑さはなくなったような今日この頃です。

防災関係では、来月から緊急地震速報が一般に運用されはじめます。
テレビ、ラジオ、パソコン、ケイタイ、防災行政無線などあらゆる方法で情報が提供されます。
先日Voice21特集でも取り上げられていました。
岡山では南海地震が発生した場合、この緊急地震速報が本震の来る約20秒前に知らせてくれるようです。

私も日々の生活の中で、今もし緊急地震速報が聞こえたら・・・、と行動の指針を考えてみようと思います。

●平成19年8月30日(木曜日/曇り)
今年の夏は全国的に猛暑で、最高気温の更新が相次いだ。
当然人間もパソコンも熱ダレでだめになっていた。という感じの小生の夏でした。
リサイクル畑3の収穫も一段落し、秋口から次の作物を考える今日この頃。

あれから3年。忘れられない日々。
でかい台風が来ませんように。

●平成19年8月3日(火曜日/曇り)
昨夜は11時に消防機庫に集合し、深夜1:42ごろの満潮時刻付近での高潮を警戒した。
今回の台風5号は、宮崎に上陸後、満潮時刻をやや過ぎた頃山口に再上陸、縦断、本日早朝日本海へ抜けていった。
コースが西寄りにそれたので、高潮の被害はなかった。 よかった、よかった。
午前2時に台風の進路がほぼ確定した時点で、自宅待機に移行、解散となった。
しかし、今年の台風は大潮付近の満潮時、しかも深夜を狙ったように来襲するので、油断できない。
出動空振りでも、被害がなかったのは良いことだ。 ああ、これからだるい一日が始まる。

●平成19年7月31日(火曜日/晴れ)
とれすぎちゃってーこまるのー、とれすぎちゃってーこまーるのーぉー。 リサイクル畑3ではトマトがとれとれ放題。
とりあえず、みんなに配ってます。
しかし、並の完熟ではなく、過熟に近いものまであるので、じゅくじゅくのぷにぷになのだ。
うれすぎちゃってーこまるのー、うれすぎちゃってーこまーるのーぉー。 運搬がたいへんなのだ。 そぉーっと、そぉーっと。
ぷにぷにのじゅくじゅくを冷やして食してみると、
おめーはトマトじゃねえ。 ぶどうか?
→詳しくはトマトページへ

●平成19年7月17日(火曜日/曇り時々雨)
台風4号の影響が気になり、仕事が終わってから、リサイクル畑3を見に行く。
うひゃー、ヒマワリが軒並み倒れてるー。 支柱を立て直してもだめかもしれん。
トマトはいやな予想通り、長雨の影響で実が裂け、虫食いばかり。
トウモロコシは、支柱を立てていないものの多くが倒れてしまった。
エダマメだけは、小さいことが幸いして台風の影響を全く感じさせず、それなりの実りを育てている。
今回の台風は多くの教訓を与えてくれた。

台風のバカヤロー

●平成19年7月16日(月曜日/曇りのち雨)
土曜日は徹夜で台風4号の警戒をして、15日の未明1時頃に解散となった。
台風は進路がずれると、大潮の満潮時にもかかわらず、こうも違うものかと驚いた。 ま、よかった、よかった。
眠気覚ましのコーヒーの飲み過ぎで、朝5時には目が覚めてしまい、サイトのアップデート等をする。
15日午前中は、操法で借りた吸管を返しにいった後、ノミのわいたネコを洗ってビールを飲むと、強い睡魔に襲われ夕方まで爆睡。

連休で今日16日は洗濯をして、リサイクル畑3を見に行こうと思っていたら、雨が降り出し、あらまとおもっていると「平成19年新潟県中越沖地震」が起こった。
被災者の方々のインタビューを見ると、3年前の高潮を思い出さずにはいられない。
倒壊家屋の屋根を壊して下敷きになった人を助けているヘリからの映像を見ると、チェンソー1本あればもっと・・・、と思う。
また、倒壊した家屋のほとんどが屋根板に土を盛って瓦を載せたの古いもので、断熱効果があり日本の気候風土には合っている反面、重いため倒壊しやすい欠点がある。
中でも老舗の酒屋さんの蔵の倒壊した映像は西山醤油店の未来を見ているようで、くらーい気持ちになってしまった。
マイチェンソーの点検をして、発電機もインバーターではない安めのでいいから買っちゃおうかなーと思いました。

●平成19年7月13日(金曜日/雨)
昨日しぼった醤油の2番しぼりかすをリサイクル畑3に運搬した帰りに、わくわくしながらトマトを見に行った。
期待を胸に、防鳥ネットをくぐっていくと、と、と、・・・トマトの悲劇が・・・。
梅雨のバカヤロー。 ナメクジのバカヤロー。 →詳しくはトマトページへ

一方、台風4号がいやーなタイミングで接近中。詳細はこちら
明日夜には消防団の出動がありそうなので、装備を確認、すぐ出られる準備をした。

●平成19年7月4日(水曜日/雨のち曇り)
先月20日にまちかどたんけんにやって来た南小の2年生たちからお礼の手紙が届きました。以下原文のまま抜粋。

「先日は、ありがとうございました。」

「もろみは、かたくておもかったてす。」

「こうじかびというかびをつかうのがびっくりしました。」

「にし山しょうゆは、学校のきゅうしょくにでてくるしょうゆ
とゆうことをはじめてしりました。」

「しょうゆをくれてありがとうございました。
おさしみにつかいました。はじめてです。すっごくおいしいです。」

「おしごとをがんばっておきゃくおふやしてください」

「これからも、元気でいてください。」

●平成19年7月1日(日曜日/曇り時々雨)
昨日と今日でリサイクル畑3防鳥ネットを張ってきました。
操法が終わり、ひさびさにゆっくりできる日曜日でした。
先週は小雨の中、気合いをこめてホースを延長し、全力疾走してたんだなぁと記憶が蘇ります。

今年は、長年うちの蔵に居座るイエシロアリ対策で『シロアリハンター』を6月初旬から試しています。
今までは、食品を扱うため、蔵の内側に薬剤が使えず、電撃殺虫機で羽アリをやっつける気休めの対応しかできませんでした。
『シロアリハンター』はベイト(えさ)方式で、昆虫の脱皮を阻害する薬剤を主成分とするため、人畜無害だそうです。
即効性はないので、今年も雨上がりの蒸し暑い日には、羽アリがぶんぶん飛び回っています。 鬱です。
すでに蔵の柱には甚大な被害があり、南海地震に耐えられないのではと諦めております。
とりあえず、イエシロアリが活動中の梁にくくりつけています。 うまいこと食いついています。
来年の今頃、ぶんぶんがなければ「ヨッシャー!!!」で人間の勝利となるのですが。 乞う御期待!

●平成19年6月29日(金曜日/曇り時々雨)
この時期になると、昨年末仕込んだもろみと、今春仕込んだもろみがぷつぷつと発酵をはじめます。
微生物の活動によって生じた二酸化炭素がもろみを押し上げ、体積が1割程度増えます。
これに櫂(かい)を入れて混ぜてやることにより、ガスが抜け、元のレベルまで下がります。

午前中、高い湿度の中汗だくで櫂を入れ、午後から配達を済ませ、リサイクル畑3に行きました。
草刈と防鳥ネット設置のための支柱を立てるためです。 収穫への期待がおいらを突き動かします。
ほとんどほったらかしだったんだけどね。
がきんちょどもの給食食べ残し対策として、また食育の一環として農作物を育てるというのはアリだと思う。

●平成19年6月25日(月曜日/曇り)
平成19年度の玉島地区消防団操法大会が終わりました。
選手全員練習の成果を出しきりました。 結果は準優勝でしたが、満足できる内容でした。
操法に出ると練習はたいへんですが、それを上回る消防団の結束、消火技術の向上、団員としての自覚、自信が培われます。
今回も多くの成果を得た達成感をみなそれぞれに感じているようでした。
自力で困難を乗りきったときにこそ、人は成長するのだと改めて実感しました。

思えば、年明けに急遽大会への出場が決まってから半年、特に五月の連休以降は精神的なプレッシャーと肉体疲労のため、余裕がなかったおぢですが、なんとか若手の足を引っ張らないように歯を食いしばってがんばりました。
仕込みで心身共にキレかけている時期の練習はマジきつかったっす。
次回大会は3番員を卒業して、若手の育成、サポートに回りたいと思う42歳でした。

今は重圧が消え、どこかへふわふわと行ってしましそうな開放感と軽い虚脱感を感じています。
今後は操法のため中断していた仕事や課題に取りかかろうと思います。醤油の品質管理方法の検討とか、くさぼうぼうになりつつあるリサイクル畑3とか、サイトのアップデートとか。
ポンプ車にてんこ盛りだった操法関連器具も降ろして、緊急時の迅速な出動に備えたいと思います。
あーー、やっと肩の荷がおりたぁーー。

●平成19年6月20日(水曜日/曇り時々晴れ)
今日は玉島南小学校の2年生がまちかどたんけんにやって来ました。
やつらのビビッドな遠慮を知らない鋭い感性に訴えるべく、原料の大豆や小麦に触ってもらい、発酵を始めたもろみをまぜたり、小さなぷつぷつという微生物の声に耳をすましたり、もろみに糖蜜、できあがった醤油をなめたり、かいだりと味覚、聴覚、視覚、臭覚、触覚に対するオールレンジ攻撃を仕掛けました。

やつらの「オー」「デケー」「ショッペー」「スゲー」「ウメー」とかいうダイレクトな反応は手ごたえ十分でした。

●平成19年5月18日(金曜日/曇り)
金曜の夜は、製麹装置に麹が入っていないので、ほんとーに気が楽だ。ゆっくり、たっぷり寝られる。。
明日の盛り込みが今シーズン最後で、月曜日に出麹が終われば、仕込みはおわりだーい。

昨日トウモロコシとトマトを移植した。
今日の夕方見に行ってみると、元気なようで一安心。(醤油粕のリサイクル3)

先日のクローズアップ現代で、減反政策のため放棄されていた休耕田でバイオエタノールの原料米、あるいは飼料米を作る動きを特集していた。
荒れ果てた耕作放棄地に心を痛めていた人々が全国各地で立ち上がっている。行政もこれを好機と考え、可能な限りサポートして欲しいと思う。
おいらも醤油粕でバイオマスをぼちぼち進めていこうと思う。

●平成19年5月13日(日曜日/晴れ)
昨日盛り込みをした麹の温度管理だけをしながら、あとは食って寝てました。
眠れるってすばらしい。

夕方6:30ごろ柏島で林野火災発生。
操法の練習用具その他を満載していたため、ポンプ車の出動に手間取る。
幸いにして、被害は少なく、残火処理とホースの収納を手伝って撤収。
消防団の召集メールにGPS情報を添付してはどうだろうか?
今回のように『柏島 西箱部池』ではピンとこない。特に守備範囲外の土地勘のない地区へ出動する場合は、助かるのだが。

●平成19年5月11日(金曜日/晴れ)
今週後半は、近年希にみる慌ただしさと忙しさで、心身共に崖っぷちでした。
疲労とストレスと睡眠不足が人間をダメにすることを身をもって実証し続けていました。
ま、なんとか峠を越したので、あとがきで日記をつけています。(18日記す。)

そのかいあって、麹は順調です。本日の麹(左)とそのマクロ撮影画像(右)。カビカビです。
 

●平成19年5月9日(水曜日/晴れ)
連休があけて以降、2回目の盛り込みが終わった。
実にあわただしい一日で、朝から栄養ドリンクでドーピングしてなんとかなった感じ。
更に、昼めし食いそこねた・・・・。

しかし、サイトをアップして、19:00過ぎから操法の練習へ行く予定。
『実際やってみると〜中略〜なんとかいけるなというのが正直なところです。』3月3日の日記より。
前言撤回。疲れています。ねむいっす。へこんでいます。
消防団員としての使命感だけが頼りです。

連休中、醤油粕のリサイクル3をはじめ、いろいろと手を出しすぎて休養にならなかった気がする。
とにかく、このところの夏を思わせる熱さに元気なのはポットで栽培中の苗ばかりなり。

4月18日の日記で『国内の余剰米からバイオエタノールは効率よくできないのだろうか?』
と書いたが、さすがに研究されているようだ。

愛媛県、コメでバイオエタノール生産へ (NIKKEI NET)より

愛媛県は6月からコメを原料とするバイオエタノール生産の実証実験に乗り出す。製造するエタノールはガソリンとの混合燃料に利用する。農家にエネルギー用の作物を普及させて、休耕田の有効活用につなげる。県は、コメによるバイオマス(生物資源)燃料の開発で、循環型の社会システムを構築する考えで2007年度から、その仕組みづくりに着手する。
県はバイオ燃料事業について6月補正予算で一部必要経費を盛り込む方針。県農業試験場でエタノールを製造するための多収穫米の栽培実験を始める。多収穫米は収量が多いため、それだけ土地がやせ、肥料の量も増えるとされるが、環境負荷が少ない栽培技術の確立を目指す。
バイオエタノールはコメだけでなく、稲わらや、もみ殻からも作れるが、県は稲わらは家畜の餌として、もみ殻は舗装材に有効活用する考え。今年度は実証実験の段階なので、生産量など具体的な数値目標は決めていない。だが、県の公用車などでの利用を想定している。県内のガソリンスタンドなどとも連携し、広くバイオマス燃料の普及を図りたいとしている。

●平成19年4月28日(土曜日/晴れ)
仕込みは今日で前半終了。ほっと一息。 連休で一休み。
とはいえ、
醤油粕のリサイクル3を手入れしておかないと雑草天国になる。ポットで成育中のヒマワリ、トマト、エダマメ、トウモロコシと平行して、作物の植え付けができるように畝立てもしなければならない。

防災関係では、26日に岡山で震度4を記録する地震があり、ガソリン、電池、食料等の備蓄を点検した。

●平成19年4月20日(金曜日/晴れ)
仕込み1日目が終わった次の朝は眠いっす。
例年通り、初日にトラブルは付き物でNK缶のパッキングが劣化して減圧度が上がらず、通常より水分の多い蒸し大豆になりました。コウジカビにはいいのですが、雑菌の発止する確率も高まるため、出来が気になります。
高潮被害にあったベルトコンベアのコンセント部分が接触不良を起こし、修理。
ということで、いつもどおりのすべり出しです。

ヒマワリが元気な双葉を出し、トマトも10日目にして数本芽を出しました。→醤油粕のリサイクル3
連休には移植したいっす。 大豆も種を播かないといかんな。

防災関係では、2007年度版の全国地震発生確率が公表されました。

●平成19年4月18日(水曜日/雨)
先日クローズアップ現代を見ていたら、各国のバイオ燃料増産の煽りをくって、原料となる穀物の取引価格が高騰し、世界的に問題となっていた。
バイオエタノールの原料となるトウモロコシの国際価格高騰のニュースは聞いていたが、問題はバイオ燃料の原料となるトウモロコシ、菜種などに留まらず、他の農産物、畜産物にも影響が出始めているという。

醤油屋として特に気になるのは、大豆の動向だ。
利益を優先し、大豆からトウモロコシに、非遺伝子組み換え作物(Non-GMO)から遺伝子組み換え作物(GMO)に切り替えるアメリカの農家のインタビューがあった。 しょうがないかもね。

日本のバイオエタノール戦略は、多くの問題にしょっぱなからつまづいているようだ。
食糧自給率40%を見直すよい機会になるのではないだろうか。
原油価格の高騰が代替燃料、代替エネルギーの開発の契機になったように、穀物相場の高騰が日本農業の復興のきっかけになるかもしれない。

国内の余剰米からバイオエタノールは効率よくできないのだろうか?
大豆と小麦がなければ醤油はできない。醤油粕のリサイクル3の畑で大豆をはじめ、いろいろ作ってみよう。
動物性脂肪のリサイクルのニュース(下記参照)もある。

ウシ・ブタ・トリから燃料 食品・石油の大手提携 米紙報道 (FujiSankei)より

米紙ウォールストリート・ジャーナル(電子版)は16日、米食品加工大手タイソン・フーズと米エネルギー大手コノコフィリップスが、動物性脂肪を原料とするバイオディーゼル燃料の生産で提携すると報じた。動物性バイオ燃料が普及すればバイオエタノール需要で高騰する穀物価格も沈静化する可能性がある。
報道によるとタイソンはテキサス州の食品加工工場から牛、豚、鶏肉製品の加工に伴い発生する脂肪などを付近にあるコノコフィリップスの精製工場に輸送し、バイオ燃料を生産する。
AP通信によると、タイソンは、工場で発生した脂肪をペットフードやせっけんの原料として出荷していたが、バイオ燃料需要の高まりに対応し、昨年子会社を設立。提携先を探していた。提携は、コノコフィリップスにとっても、製油所を有効活用し、利益につなげられる。
米国では、ブッシュ大統領が1月の一般教書で10年以内にガソリン消費を2割削減する新エネルギー政策を打ち出したことに対応し、エタノール生産が本格化。トウモロコシの相場は2年前に比べ約2倍に高騰し、中南米の食料価格や家畜の飼料価格を押し上げていることが世界的問題となっている。
バイオディーゼルは既存の製油所の工程を利用できるため、大豆油燃料の6割以下の1ポンド(約0・45キロ)19セントという低コストで製造できる利点があり、製造が本格化すれば穀物価格引き下げにもつながりそうだ。ミネソタ大は5年後に動物性燃料がバイオ燃料全体の5割を占めると予測している。

テンパと山口大、牛脂原料のディーゼルエンジン燃料を開発 (NIKKEI NET)より

排ガス改善剤開発など環境事業を手掛けるテンパ(山口県下関市、井川佳巳社長)は山口大学と共同で、牛脂を原料にしたディーゼルエンジン燃料を開発し、特許を申請した。BSE(牛海綿状脳症)問題で焼却処分されている牛脂を有効活用できるほか、軽油より黒煙の排出が少なく環境改善にもつながる。商用生産を希望する企業に製造技術を販売する計画だ。
牛脂はセ氏40度以下で固まるが、粘性の低い油を混ぜると常温でも固まらない性質を利用して、牛脂と使用済み食用油との混合比率などについて研究してきた。2年ほどかけてエンジンの運転実験を続けた結果、廃食用油に対して重量比50%以下で牛脂を混ぜると、ディーゼルエンジン燃料として使えることが分かったという。
下関市内に設置した燃料製造装置は2時間半で50リットルの燃料を製造する。廃食用油と牛脂の混合物を加熱・蒸留して不純物を取り除き、噴霧時に着火しやすいように液体の粒子を細かくする分散剤を少量混ぜる。牛脂と廃食用油の入手費を除くと、1リットル当たり8―10円の電気代で製造できる。

●平成19年4月16日(月曜日/雨)
3月25日震度6強を記録した能登半島地震に続き、きのう4月15日今度は三重で震度5強の地震が発生した。
ニュース速報を見たときには、
『ひょっとして東南海地震の前兆?』とネットで情報を集めたり、装備の点検をしたりした。
木曜日から仕込みが始まるというのに、取り越し苦労ならよいのだが。もうすぐ大潮だし。

3月は、操法や醤油粕のリサイクル3の畑やらで仕込み前にやるべきことが多く、忙しい早春でした。
今週からは更に忙しい春になる予定です。 

●平成19年3月3日(土曜日/曇り)
4年前に消防団の操法選手となり、3番員をやったときは、春の醤油の仕込みの時期と重なり、睡眠不足と肉体疲労で『もー二度とやらねぇぞ。絶対やらねぇ。』15年度日記参照)と言い放ったものです。
しかし、急遽(約ひと月前に)6月の操法大会参加の事実が判明し、5ヶ月間の練習期間では前回選手出場もやむなし、とのことで、すこーんとわたくしのあたまに白羽の矢がささった次第でございます。

『ひぃぃー。』とへこんでいたのですが、実際やってみると4年経ってもけっこう体が覚えていて、筋トレと走り込みをすれば、なんとかいけるなというのが正直なところです。
前回に比べ、精神的にたいへん楽です。やはり操法未経験の消防団員にこそ、一人前の団員になるための試練として参加して欲しかった。
今回はそんなわけで1、3番員が前回大会経験者、指揮者、2、4番員が未経験者というチームです。
新人たちのやる気は十分、意気込みも強く、おぢもあおられてがんばっております。

今年度を振り返って見ますと、勇崎・柏島地区では災害といったら、11月のセブンイレブン火災くらいで非常に平和な一年でした。
一方、記録的暖冬など、長い目で見ると、台風、高潮などの大規模災害を引き起こす要因が積み重なって来ているような気がします。
省エネに努め、防災をがんばるというのが私の指針です。

●平成19年2月9日(金曜日/雨)
しばらく前、NHKの『マンガのゲンバ』を見ていたら、『彼女を守る51の方法 古屋兎丸著/新潮社』が紹介されていた。おぢにはちょっと恥ずかしいタイトルだが、マグニチュード8の首都直下型地震に巻き込まれた主人公たちのサバイバルを描いた作品だ。
本屋で1、2巻を発見したので早速ゲット。
防災オタクとなりつつある拙者には目新しい展開は少ないが、ついにマンガというメディアで”防災”がやって来たかと感心した。
まんが〜、マンガで読む〜、まんが〜入門等、マンガで学ぶというスタイルはさほど新しくはないが、そのすそ野はどこまで広がってゆくのだろうか。
巻末の参考データに示されているように、最新のシミュレーション、被害想定に裏打ちされたリアル感が作品の背景をしっかり支えている。 『きみは、生き残ることができるか?』(ガンダムふうに リアルつながりで・・・)

大学の経済学部のゼミ室にそっと『ナニワ金融道』があるように、医局の研究室の一角に『ブラックジャック』があるように、クラッシックの楽器のそばに『のだめカンタービレ』があるように、防災関係者はもちろん、多くの方々に読んでいただき、自分の身にも起こるかもしれないと想像をたくましくして、その時に備えて欲しい。

●平成19年2月4日(日曜日/晴れ)
昨年末からパワーダウンのため、サイトの更新をさぼってしまいました。
しかしながら、阪神淡路大震災の1.17前後に毎年放送される防災関連番組の助けを借りて戻って参りました。

特にNHK製作の『情報テクノロジーは生命を救えるか』にはたいへんインスパイアされました。
阪神淡路大震災の教訓から、また自分自身の高潮被災経験からも、”救いの手に、助けの手をどう繋げるか”という問題に、この10年でめざましく進歩した情報テクノロジーが心強い味方になりうるという内容です。

人命救助に必要な情報は、災害の全体像をとらえる”鳥の目”と現場の細かな情報を集める”虫の目”がある。
鳥の目とは、具体的にはGPS利用の最新映像伝送システムや高感度赤外線暗視カメラを搭載したヘリコプターだったり、被害予測シミュレーションだったりで、これは警察や行政で準備していただくしかない。

一方、虫の目とは我々消防団や地域防災組織、住民自身が自分たちの地域の状況を災害対策本部に伝える方法、手段である。
具体的には、住民が携帯のメールを使った情報伝達システムであったり、コンピューターネットワークを利用した情報の共有化だったりする。
しかしながら防災訓練などで実際に運用してみると、不正確な情報が寄せられて救助体制が大きく混乱する情報の信頼性の問題、大量の情報が一箇所に押し寄せ、対応が追いつかなくなる情報の一極集中の問題などが明らかになったという。

番組では最後に重要なポイントを3点指摘していた。

  1. 建物の耐震化の推進 自分ちが倒れては、救助、情報収集どころではなくなる。
  2. 情報の重ね合わせ  組織間の壁、住民間の壁、組織と住民との壁を乗り越えて様々な情報を集約、共有する。
  3. 情報の信頼性向上  正確な情報はプラスだが、不正確な情報はマイナス要因になりかねない。

倉敷市消防団も出動指令を携帯メールにしたからには、地域の被災情報を消防団員を通じて吸い上げるシステム構築が待たれる。


直接このページに来た方→TOPページへ